こんにちは。管理人です。
自動車保険には、加入が法律で義務付けられている自賠責保険と加入が自由な任意保険の2種類があります。
前回は自動車保険の自賠責保険について紹介しました。
⇒【自賠責保険とは?】どこよりも分かりやすい自賠責保険の仕組み
今回は、任意保険について分かりやすく解説したいと思います。
特に、任意保険に加入していても、実際には詳しい内容や仕組みを知らない方も多いと思います。
これから自動車保険の加入を検討している方はもちろん、すでに加入されている方も参考にしてください。
目次
そもそも任意保険とはどんな保険なの?
任意保険は、自賠責保険で補えないほどの損害が発生する場合に備えるための保険です。
任意となっている通りで加入する義務がないですが、事故で発生した時の自分自身のケガや自動車などの修理代を保障するために加入の必要性があります。
実際に、ほとんどの人が任意保険に加入しているというのが実態で、少なくとも私の周辺で未加入という人は見たことがありません。
というのも、強制加入の自賠責保険は、被害者のケガだけを補償するだけですから、自賠責保険だけですと、ちょっとした衝突事故であっても全額が自己負担になってしまうからです。
任意保険の種類と保険料
任意保険には、賠償責任保険と搭乗者傷害保険、車両保険の3つに分かれています。
さらに賠償責任保険は、対人、対物賠償保険の2つに分かれて、搭乗者傷害保険が、搭乗者損害保険、自損事故保険、無保険者傷害保険、人身損害保険の4つ分かれます。
また、任意保険は、自賠責保険とは違い各保険会社がさまざまな商品を提供しているので、保険料は一概に決まっていません。
しかし、任意保険の保険料は、後ほど紹介する等級と深く関わっていますので、等級がどんなものなのかをある程度理解しておく必要があります。
賠償責任保険とは?
賠償責任保険は、対人賠償保険と対物賠償保険の2種類があります。
よく自動車保険に加入する際に「対人と対物は無制限にしたほうが良い」などの会話がされることがありますが、ここで言う「対人」「対物」はこれらの保険を指しています。
ここで注意したいのは、賠償責任保険はどちらも「被害者」への賠償を目的としているので、加害者である「運転手」のケガや加害者の「自動車(やバイク・原付)」は補償されません。
対人賠償保険
人身事故などで被害者にケガや障害、死亡などのケースの賠償に対する保険です。
対物賠償保険
衝突事故による被害者の自動車やバイク、公共のガードレール、信号機などの破壊、破損による賠償に対する保険です。
搭乗者傷害保険とは?
搭乗者傷害保険とは、賠償責任保険が「被害者」の補償だったのに対して、文字通り「搭乗者」への補償をするための保険です。
自分が加害者になってしまった事故の場合でも補償されますし、被害者になってしまった場合でも補償されます。
搭乗者傷害保険
運転手だけでなく、同乗者全てのけがや障害、死亡のケースを対象した保険です。
自損事故保険
自分のみで起こした衝突事故を自損事故と言います。このような自損事故を起こしたケースの車の修理などを対象した保険です。
無保険者傷害保険
事故による賠償責任で相手に支払い能力がない場合や未加入の場合などの補償を対象とした保険です。
人身傷害保険
ケガや障害などのケースの治療費などを自他人含めて全額保障する保険です。
車両保険とは?
事故による所有する自家用車やバイクなどの修理代を対象にした保険です。この車両保険に加入していないと事故で壊れた加害者のクルマに対しての修理代は出ません。
等級の仕組みは?
等級とは、簡単に言うと、保険会社が保険料を決めるために、過去の事故歴などからドライバーの信頼度を算出した数字です。
どの保険会社も共通して1~20等級まであり、初めて任意保険に加入した人は6等級からスタートして、毎年の更新までに無事故の場合には等級が1等級上がり、事故を起こし保険を使うとマイナス3等級となります。
そのため、当サイトの体験談で、「相手から保険を使わないようにお願いされた」というケースが良くありますが、保険を使わないことによって保険料を安く抑えておきたいという意図があるわけですね。
ちなみに、等級が高ければ高いほど保険料が安くなる仕組みになっています。
また、最低の1等級になってしまうと保険料が上がるだけではなく、保険が強制解約されていしまうこともありますし、ほかの保険会社の自動車保険にも加入できなくなってしまいます。
等級には、事故係数と無事故係数がある
等級には、事故係数と無事故係数という2種類があります。
係数というとなんだか難しそうな感じがしますが、そんな難しい話ではありません。
仮に同じ等級だったとしても、過去に事故を起こしたことがある人と、一度も事故を起こしたことが無い人では、保険料の割引率が違うということです。
下記の等級表を見ればわかると思いますが、事故を起こした人は「事故係数」の欄が適用され、事故を起こしたことが無い人は「無事故係数」が適用されます。
最終的な割引率がかなり違うのがお分かりいただけると思います。
等級 | 割増/割引 | 無事故の割増引率 | 事故有の割増引率 |
---|---|---|---|
1 | 割増 | +64% | |
2 | +28% | ||
3 | +12% | ||
4 | 割引 | -2% | |
5 | -13% | ||
6F | -19% | ||
7F | -30% | -20% | |
8 | -40% | -21% | |
9 | -43% | -22% | |
10 | -45% | -23% | |
11 | -47% | -25% | |
12 | -48% | -27% | |
13 | -49% | -29% | |
14 | -50% | -31% | |
15 | -51% | -33% | |
16 | -52% | -36% | |
17 | -53% | -38% | |
18 | -54% | -40% | |
19 | -55% | -42% | |
20 | -63% | -44% |
任意保険の加入は必要か?
ひょっとしたら「必要最低限が補償される自賠責保険があれば問題ない」とおっしゃる方もいるかもしれませんが、実際には任意保険の加入は必須だと思います。
日本損害保険協会の調べによれば、おおよそ74%のドライバーが任意保険に加入していて、都市よりも地方のほうが加入率は低いようです。
当サイトで集めている体験談でも、任意保険未加入者による事故の被害はとても多く、しかも、加害者と被害者ともに大きな損害を被っているのが実情です。
特に、つらいのが無保険の場合には、相手との交渉をすべて自分で行わなければならない点です。
体験談をいくつか見ていただければ分かりますが、ほとんどのケースで加害者と被害者が言い争いになり、保険会社が仲介して問題を解決しています。
あなたが法律に詳しく、保険のプロを相手にしても言い負かされることなく、お金にも余裕があるなら任意保険に加入しなくても何とかなるかもしれませんが、現実的には加入しておくのが良いと思います。
どんな保険に加入すべきか?
おそらく、一番悩むのがどのような補償を付けるのか?ということになります。
保険料を安くしようとすれば、万が一の補償が受けられなくなる可能性がありますが、そもそも事故を起こさないなら保険料は無駄になります。
日常的に使う軽自動車のようなクルマと趣味で乗るスポーツカーのようなクルマでは、そもそも車体の価格も違いますから一概に比べることはできませんが、最低でも「対人・対物 無制限」だけは加入しておくべきでしょう。
その他の部分については、高い高級車であれば車両保険にも加入しておきたいところですし、地方にお住まいで保険未加入者が多い地区であれば、無保険者傷害保険も考えても良いと思います。
任意保険のまとめ
任意保険についてポイントを絞って解説をしてきましたが、如何だったでしょうか?
任意保険の加入はあくまでも個人の自由ですが、74%の人が加入している実態を考えると「加入しておく方が得」と考えている人が多いことが分かります。
「私は事故を起こさないから任意保険は無駄だ」
と考える人もいると思いますが、そもそも世の中にあるすべての保険は万が一に備えるための仕組みなので、基本的に保険料は「無駄」になるのが当たり前なのです。
それでも、多くの人が「保険料が無駄になることを承知で」保険に入るのは、保険料が多少無駄になったとしても、加入しておいた方がトータルでメリットになるということを知っているからです。
もし、あなたが任意保険の加入に戸惑っているのであれば、最低でも「対人・対物 無制限」だけは加入しておきましょう。
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