特約(特別約款)とは?

こんにちは、管理人です。特約とは『特別約款』の略であり、自動車保険の契約の際に選択できるオプションのようなシステムです。保険会社が用意している保険プランの主な契約内容に特約を付けることで、さらに充実した補償内容になるというものです。

基本的に、現行の契約内容をさらに保険料を多く払うことで内容をアップグレードできるシステム、というイメージでOKです。

しかし特約の中には保険適用内容に制限を設けて、その分保険料を安くする、という内容の特約もあります。

特約を付ける余地が充実している保険プランはそれだけ自分の好きなようにカスタマイズできる余地のある、という捉え方もできます。

特約は保険に加入する被保険者が選べる選択肢なので、自分の求める内容に近い特約はどんどん活用するべきです。

補償内容が充実する特約に加入すると保険料が増えてしまいますが、その辺りもよく検討して特約を有効に使いたいものです。

本稿ではどのような特約があるのか具体例を挙げ、オススメの特約などを紹介します。

覚えておきたい、自動車保険における『等級』

覚えておきたい、自動車保険における『等級』

自動車保険には等級というランクの一種があります。

自動車保険に加入し、交通事故を起こしてしまい、保険が適用されると契約内容に応じた保険金が受け取れますが、同時に等級が一定の基準従って下がってしまいます。

■保険の適用と契約更新時の全体イメージ

保険適用 保険金の受け取り 等級 保険料
なし(事故なし) 受け取らない 上がる 下がる
あり(事故あり) 受け取る 下がる 上がる

契約満了(一般的には一年)を迎えると、その一年の保険金の受け取り状況、つまり事故の有無によって等級と保険料が変動します。

保険金の受け取りから等級を守る『等級プロテクト特約』

『等級プロテクト特約』を契約しておけば一回に限り保険を適用しても等級が下がりません。

保険料の増減は自身の等級に依存するため、加入者の現在の等級によってこの特約の有用性は変わってきます。

一般的に、自動車保険は保険を一回適用して保険金を受け取ると、等級が3つ下がります。

例えば現在9等級だったとして、交通事故の当事者となり保険を適用すると、等級は3つ下がるため等級6となってしまいます。

等級数は多いほうが保険料は安くなります。

多くの自動車保険は等級9だと保険料は通常価格から4割くらい保険料が安くなりますが、上記のケースで等級6になってしまうと割引は1割くらいに減額されてしまいます。

このような場合は、等級プロテクト特約を利用するのは有用といえます。

等級は最大で20まで上がります。そして等級20から保険を適用すると等級は3つ減り、等級17になりますが、等級は17になっても保険料の割引率は変わりません。等級20でも17でも保険料の割引率は6割です。

このように、等級プロテクト特約は等級が低い場合ほど有用性がある特約といえます。

等級プロテクト特約とは

  • 等級プロテクト特約とは1回に限り等級が下がるのを防ぐ
  • 等級は全部で20あり、保険金の受け取り状況で年に1回見直される
  • 平均的に1回、保険金を受け取ると3等級下がり、翌年の保険料が上がる
  • 等級による割引率は17が最大で6割、保険料が安くなる

自動車保険は運転手が自分以外でも適用される

自動車保険は加入する被保険者はもちろん自動車の持ち主であり、保有する車を対象に自動車保険を契約します。

例えば、保険を契約済の自動車に加入者の友人が運転し事故を起こした場合でも、自動車保険は適用されます。

ただし、自動車保険には運転者の年齢を制限している場合があります。

例えば35歳以上を対象とした自動車保険、という場合もあります。その自動車保険で加入している自動車に20歳の人が乗り、交通事故を起こしてしまった場合は、保険の適用年齢外ということで自動車保険は適用されなくなってしまいます。

このように、自動車保険に加入している車は自分以外が運転しても保険の対象となりますが、ドライバーを制限する条件が付けられる場合があります。

条件が厳しいほど保険料は安くなります。

家族しか運転しない場合は『家族限定特約』がオススメ

家族しか運転しない場合は『家族限定特約』がオススメ

家族限定特約とは文字どおりで、保険加入者と、その家族の運転の場合のみに保険が適用される特約事項です。実質的に自分と家族しか運転できないという制限がつきますが、その分保険料が安くなります。

この家族限定特約のように、保険適用内容に制限を設けて保険料を下げるというタイプの特約も多く存在します。

家族限定特約に当てはまる『家族』とは以下のように定義されます。

  • 被保険者の配偶者
  • 被保険者と配偶者の同居している親族
  • 被保険者の別居未婚の子供

『被保険者の配偶者と同居している家族』とは、例えばサザエさんのマスオさんのように、婿入りしたわけではないけど、配偶者側の家族と同居している場合を想像するとわかりやすいです。

マスオさんが自動車を保有し、自動車保険に加入して家族限定特約を付けると、配偶者のサザエさんや同居している配偶者(サザエさん)の親族である波平さんも保険の対象となる、ということです。

逆にマスオさんとは別居しているマスオさんの実家の両親などは対象外となってしまいます。

『被保険者と配偶者の別居している未婚の子』というのは、被保険者の子供が親元を離れて一人暮らしをしている場合でもその子供が未婚であるなら別居状態でも家族限定特約の対象になる、ということです。

別居している親は対象外となります。

もし家族以外は車を運転しないという人は家族限定特約をつければ無条件で保険料が安くなります。

あまり意識はしないけど、ここ数年振り返ってみると自家用車は家族しか運転していないなぁ…という人は結構多いのではないでしょうか?

年齢制限があっても例外的に保険が適用される『臨時運転者特約』

年齢制限があっても例外的に保険が適用される『臨時運転者特約』

自動車保険には年齢が制限されている場合が多くあります。たとえば35歳以上しか適用されない自動車保険、の場合は20歳の人がその車を運転して事故を起こせば自動車保険は適用されなくなってしまいます。

しかし『臨時運転者特約』をつけておけば、自分以外の、どの年齢の人が運転しても保険が適用されます。

この臨時運転者特約は上記で解説した家族限定特約を同時に付けることは出来ないので注意しましょう。

年齢制限ありの保険でも子供は運転出来る『子供特約』

年齢制限が設けられている自動車保険は全年齢OKの自動車保険と比べて保険料が安くなるために総じて人気の高い保険プランといえます。

例えば、自分と配偶者しか乗らないということを前提に、30歳上限定の自動車保険に加入していたとします。

そして子供が18歳を超えて運転免許を取得した場合、自家用車を運転出来るようにするには30歳以上という年齢制限を解除する必要があります。

制限解除には保険料はかなり上がることが考えられるが、解除しないと子供が自家用車で事故を起こすと保険は適用されない……そんな時に役に立つのが『子供特約』です。

子供特約は、現在加入している年齢制限ありの自動車保険でも、自分の子供だけは例外的に保険が適用される、という特約です。

もちろん、この子供特約を付けると保険料は上がりますが、主契約の年齢制限を無くすよりははるかに安く済みます。

この子供特約は、ノンフリート契約(車の所有台数が9台以下)であること、被保険者が個人であること(会社名義はNG)など、いくつかの条件があります。

保険料が安くて補償が充実の『ファミリーバイク特約』

保険料が安くて補償が充実の『ファミリーバイク特約』

ファミリーバイク特約に加入していれば被保険者の同居親族が125CC以下のバイクに乗って事故を起こした場合、被保険者が加入する自動車保険の賠償責任保険を適用できる特約です。

この特約にバイクの台数制限はありません。しかもファミリーバイク特約で保険が適用されても等級が下がりません。

保険料は年間で数千円程度の比較的安価な特約です。

補償される保険内容は賠償責任保険のみの部分であり、バイクに乗っていた家族の怪我(傷害保険)やバイクの修理費(車両保険)は適用されませんが、総じてコストパフォーマンスの高いオススメの特約といえます。

まとめ・特約を上手に活用し、自動車保険の上級者へ

まとめ・特約を上手に活用し、自動車保険の上級者へ

特約とは『特別約款』の略であり、自動車保険におけるオプションのようなものです。

追加で特約をつければ補償内容がより充実したり、保険内容を制限するような特約をつけて保険料が安く抑えられたりします。

例えば30歳以下は対象とならない代わりに通常の保険料よりも安くなる保険プランは人気のプランといえます。

配偶者同士で自家用車を使う場合はそれで問題ないですが、子供が18歳で免許を取得し、子供も自家用車を運転する場合は、自動車保険を見直し、年齢制限を無くす必要があります。そうなると保険料はかなり上がることが予想されます。

そんな時は『子供特約』を付ければ、子供が運転する場合のみ、年齢制限に引っかかっても保険が適用されます。当然子供特約にかかる保険料の方が安く済みます。

このように自分の自家用車の運用状況に合わせて特約を有効に活用すれば、保険料を抑えるために窮屈な制限を設けても、その制限をごく安価な特約の保険料で緩和出来ます。

また自分にとってはさほど無理のない特約で制限を設けることで保険料を無理なく節約もできます。

毎年の保険料が安くなる等級を下げないために有効な特約も存在するため、等級が低い場合は要検討です。

自動車保険における特約に注目し、有効に活用できるようになれば何かと複雑な自動車保険を利用する上で、一枚上手な上級者と言えるかもしれません。

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