こんにちは、管理人です。
胸部を強く打つ交通事故に巻き込まれ、反回神経が損傷を受けた場合、声帯が麻痺してかすれ声になってしまう後遺障害として症状が残存することがあります。
目次
交通事故で声がでない原因
自動車は人間には出せないスピードやパワーをもつ一方で、交通事故に人が巻き込まれると速度によって大きな衝撃を受けてしまいます。
人間の身体は車体に使われている金属の様に頑丈にはできていませんので、当たりどころが悪ければ命を落としてしまい、生命は侵害されずとも重傷を負ってしまう場合があります。
本稿で紹介する「交通事故の後から声が出ない」場合も、交通事故の後遺障害のひとつとして挙げられ、過去裁判によって後遺障害等級の認定を受けることもあります。
交通事故によって、胸部周辺を強く打ってしまい神経にダメージを受けると、「反回神経麻痺」の症状として「かすれ声」になってしまったり、症状が重いと全く声が出なくなったりするようです。
反回神経麻痺について、詳しく見ていきましょう。
反回神経麻痺とは
人間の声は声帯という発声器官によって出されます。
声帯とよばれる粘膜を周囲の筋肉で動かして声として音を発しているのですが、反回神経麻痺になると、声帯を動かす筋肉を支配する神経が何らかの理由で麻痺する状態を指します。
一般的に声帯が動かなくなってしまう状態を「声帯麻痺」と呼び、声帯の状態によって「片側声帯麻痺」と「両側声帯麻痺」に区別されます。
片側声帯麻痺の場合、かすれ声が出るものの、会話の時に息切れを起こす症状が見られますが、両側声帯麻痺になると、全く声が出ず症状によっては呼吸困難を起こす場合もあります。
このような声帯麻痺は、交通事故による怪我などが原因でなるほか、手術後や急性感染や、薬物・神経の疾患や原因不明によって声帯が麻痺した状態を「反回神経麻痺」と呼ばれています。
交通事故後から声が出ない体験談
実際にあった体験談を紹介します。主婦のB子さんは子供が通う幼稚園の送迎に自動車を利用していました。
ある日、幼稚園で発熱が出たので迎えにきてほしいという電話を受け、移動中に車同士の交通事故に遭遇してしまいました。
幸い、住宅街の道路であったため、スピードはそこまで出ておらずお互い大事に至る怪我は一見なさそうだったので警察の事故処理を済ませたあとは大急ぎで幼稚園に娘を迎えにいきました。
その後、娘の容体を気にして病院に向かうと自分の治療は後回しにして娘の治療を受けたあと、そのまま自宅に帰ってしまいました。
B子さんの体に異変が起きたのは翌朝でした。朝起きて、夫におはようの挨拶をしたところ、のどがつっかかる感じを受けて、発生した声もいつもの自分の声ではありませんでした。
B子さんは娘の風邪が移ったのかと思って様子をみていたのですが、一向に声枯れが治らないので病院に行き、検査を受けたところ、反回神経にダメージを受けていることがわかりました。
大きな怪我もなく、喉の異変が交通事故によるものだと予想していなかったB子さんは驚きながらも、通院を重ねて反回神経麻痺の治療にあたっています。
事故から数日経過していましたが、娘の治療時に医者に交通事故にあった旨と、また何かあれば病院に来るように言われていたので交通事故との因果性が認められ、相手側から怪我の治療費と慰謝料が支払われました。
B子さんは当初、かすれ声の原因が交通事故によるものだと考えもしていませんでした。
たまた、娘を病院に連れて行ったことがきっかけで治療を開始できましたが、大きく事故発生から日数が経ってしまった場合は交通事故による傷害として損害賠償が認められないケースもあるそうです。
その後B子さんは病院での治療と経過観察を行い、無事に元通りの声が出せるようになったそうです。
この経験からB子さんは知人には交通事故にあったら念のためにも病院で必ず検査を受けるように薦めているといいます。
自賠責保険の障害等級について
自動車を運転する全ての人に加入が義務づけられている自賠責保険の中には行為障害等級が一覧でまとめられています。
しかしながら、かすれ声になった場合についての等級は記載されていません。
とはいえ、実際には声帯麻痺による著しいかすれ声を交通事故による後遺障害として認定され、後遺障害等級の12級に相当する等級として認定を受ける場合があります。
詳しくは自身が加入する保険会社の担当者や自動車事故の対応に強い弁護士などに相談してみると過去の判例などを教えてもらえるかと思います。
声が出なくなった時の治療法
声帯の筋肉を支配する反回神経は喉や胸に張り巡らされています。
交通事故により胸部や喉を強打し、反回神経の経路のどこかにダメージを受けた場合は、声帯麻痺として声枯れや息切れなどの症状が現れるといいます。
もし、反回神経麻痺になってしまった場合は、6ヶ月ほど自然治癒するかを経過観察した後、改善が認められない場合は治療が開始されます。
また、両側声帯麻痺で呼吸困難の症状がみられる場合は気管切開術などを行い、空気の通り道を確保します。
その後、発声訓練や手術等で声帯の機能回復に努めます。
声の出にくさを感じたら、すぐに病院へ
交通事故に巻き込まれて病院へ行くと、骨折や打撲など、すぐに目につく症状のほかにも神経のダメージによって声が出なくなる、一見わかりにくい後遺障害も世の中には存在します。
事故判断で放置するのではなく、少しでもきになる点があれば病院に訪れて検査を受けるようにしてください。
まとめ
交通事故の被害にあった後、声が出ない時は事故の後遺症を疑って病院を受診するようにしましょう。
事故の影響で声が出ない症状がみられる事例があるからです。放っておいて交通事故から随分時間が経過してから病院で治療を開始しても、交通事故との因果性を認められず自動車保険の適用が受けられない恐れがあります。
早めの発見と治療開始が元どおりの生活にもどる大切な一歩であるといえるでしょう。
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